オールド大倉物語

雲鶴文レリーフ電気スタンド

雲鶴文レリーフ電気スタンド雲鶴文レリーフ電気スタンド 雲鶴文レリーフ電気スタンド(笠部分)雲鶴文レリーフ電気スタンド(笠部分)

大正14年(1925年)6月、パリ装飾美術工芸博覧会に出品された一対の雲鶴文レリーフスタンドは、政府の要請により前年に着手され、1年がかりで完成したものです。現在ただ1点が当社に保管されています。

白磁は3つの部分に分けて制作され、金具で固定されています。安定を保つための四角い台、電燈を灯すための細い支柱、そして見事なレリーフを施された笠の部分です。特に笠の部分のレリーフの精巧さは、あまり例を見ません。生地を透かしてくる光を緻密に計算し、陽刻・陰刻の技法を駆使した飛雲、飛鶴、植物、幾何学模様をバランスよく配しています。

また、真鍮金具の加工には、現在でいう異業種とのコラボレーションの成果がみられ、より美しい物、より高度な技、そしてより付加価値の高い物を創りたいという意志が強烈に感じられます。

この年、東宮御所御用品外務省菊花紋章入り皿の受注などがあり、ようやく設立の主旨が実現しつつある様子が、50年譜に記されています。